少し前(H26年6月4日)の日経MJの記事ですが、酒販店が取り組んだはなしをご紹介しましょう・・・。
女性は男性に比べて、商品を直感で選ぶ傾向が強いとされています。1回当たりの買い物点数を増やして客単価を引き上げるには、陳列を工夫して女性の衝動買いやついで買いを誘うことが有効でしょう。
カギは「買いたくなるきっかけづくり」や「選ぶ楽しさにつながる豊富な品ぞろえ」です。この記事では、酒販店の取り組みをもとに売り場づくりのコツが紹介されています。
女性にお酒を買ってもらうには商品の中身はもちろんですが、パッケージのデザインやフレーズを工夫することも大事なようです。最近話題の商業施設に入居している酒販店ではこうした女性の特性をとらえたお店づくりが目立つそうです。
女性はワインに対し「アルコールが苦手」「苦いから薬と思って飲んでいる」といったイメージを持つ人も多いそうです。こうした潜在的な不安や不満は、接客で「買わない人」の声を拾い上げないとなかなか気づきません。そこで有料で試飲ができるバーカウンターを設けて顧客とのコミュニケーションを深め、売り場づくりや販売に役立てているそうです。
(そういえば、沖縄を旅した帰り、あるお土産店で泡盛の試飲ができるコーナーがあったのを思い出しました。もっともそのお土産屋さんでは試飲は無料でしたが・・・)
女性の95%は「ワイン=おしゃれ」といったイメージを抱いているそうです。ワインを身近に感じられる生活に憧れをもっているとのことです。そうした点を意識し、ワインボトル型の容器に入ったバブルバスなどワインに関連した小物やワインボトルを入れる手提げなど雑貨をならべたりされています。ワインボトルを入れる手提げは好評でワインを買わない人にもよく売れているそうです。
こうした「ライフスタイル提案」は衣料品のセレクトショップや外資系家具専門店の「イケア」などが得意とする販促手法です。ワインを単体で売るのではなく、「カワイイ」「オシャレ」なイメージをふくらませる品ぞろえにして客層の裾野を広げようとしているわけです。雑貨がきっかけでワインの「ついで買い」につながれば、新たな顧客獲得のチャンスにもなるわけです。
「選ぶのが苦手」という女性客に配慮されています。ワインを買った経験が少ないと、びんを見ただけでは赤か白か区別がつきにくいものです。そこで店頭販促(POP)につかう紙を色分けし、赤/白が一目でわかるように工夫しているそうです。
既存客の対応にもぬかりがなく、定期的に送っているチラシと同じデザインや文言のパネルを各販売コーナーに設置して、チラシを見ながらあれこれ探すのではなく、目的の商品が一目で分かる買い物の場を提供するのも、顧客満足を高めるのに有効な方法だそうです。